シカゴ デポール大学での講演

2019年10月28日にダイヤモンド・フォー・ピース(DFP)の村上千恵代表はシカゴのデポール大学に招かれ、DFPのリベリアでの活動等について、デポールの気候変動コースの学生に講義しました。講演の中で、ダイヤモンドの採掘に関連する環境劣化のレベルは高く、鉱山採掘産業が気候変動に影響を及ぼしている点も説明しました。

ダイヤモンドサプライチェーンに関する講義
ダイヤモンドサプライチェーンでトレーサビリティが得られない現在の状況を説明する村上代表

教授も学生たちも、DFPの取り組みと採掘現場で生まれているプラスの影響に深く感銘を受けていました。 講演の後質疑応答の時間に、ある教授は、採掘労働者の権利を教育し、採掘労働組合を組織することに関して、採掘権所有者からの反論があるのではないかとたずねました。村上代表は、採掘権所有者も採掘労働組合に入っているということを説明しました。 より大きな課題は、採掘権所有者と採掘労働者のサポーターへの依存*を断ち切るため、収入を得る方法を多様化させ収入額を向上させることです。

リベリアのダイヤモンド採掘に関する講義
リベリアのダイヤモンド採掘に携わっている人々について学んでいるデポール大学の学生たち

質疑応答の時間を踏まえて、ある生徒は「DFPの長期的な目標は何ですか?生産者により多くの力を与えるための協同組合や、社会の意識を高めることに興味があるのでしょうか?」と質問しました。村上代表は、DFPの目標は市場で公正で追跡可能なダイヤモンドのサプライチェーンを構築することだと答えました。 このことは、社会の人々(消費者)の意識を高め、透明性を追求することによって可能になります。

デポール大では、ダイヤモンド・フォー・ピースの村上千恵代表を歓迎し、学生にボランティアや今後のキャンペーンの推進を通じて活動に参加するよう奨励しました。 ダイヤモンド採掘を取り巻く社会的および環境的な問題についての認識を広めるため、学生や大学教授との今後のコラボレーションを楽しみにしています。

*サポーターへの依存

採掘権所有者や採掘労働者は、極度の貧困のため、採掘にかかる費用を負担することができません。彼らは採掘費用(主に道具や昼食費)をサポーターと言われる人に出してもらっています。その見返りに、サポーターは彼らが発見したダイヤモンドを自分の好きな低い言い値で買い取ります。そのため採掘権所有者や採掘労働者は利益をもらうことができず、サポーターへの依存を継続しなくてはならない悪循環に陥っています。

 

冒頭写真:大規模採掘と小規模採掘の違いを説明する村上代表 (写真:ダイヤモンド・フォー・ピース)