アンゴラ大統領宛ジャーナリストへの有罪判決の取り下げを求める署名キャンペーン開始

2015年8月21日

特定非営利活動法人ダイヤモンド・フォー・ピース(以下、DFP)は、アンゴラのダイヤモンド業界の不都合な真実を暴き、有罪判決を受けたジャーナリスト、ラファエル・マルケス・デ・モライス氏に対する判決取り下げをアンゴラ大統領に求めるキャンペーンをchange.orgにて開始しました。2か月間のキャンペーンを通じて世界中から集まった署名を、DFPにて取りまとめた後に、在日アンゴラ大使館に届けます。
あなたのご署名及び拡散をお願いいたします!

【change.orgキャンペーンページ】

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アンゴラ

angola

モライス氏が主に取材を行ったダイヤモンド採掘の町クアンゴ

CuangoGoogle 2015

本キャンペーンの背景及び詳細

世界第四位のダイヤモンド産出国・アンゴラのダイヤモンド採掘地域で、2009年から2011年の間に行われた500件の拷問と100件以上の殺人事件*が、腐敗した政府高官たちによる組織的犯行であることを自身の著書「ブラッド・ダイヤモンド~アンゴラの腐敗と拷問」(日本語版未発表)の中で公表したアンゴラ人ジャーナリスト、ラファエル・マルケス・デ・モライス氏は、その著書の内容を巡りアンゴラ政府高官らにより名誉毀損等9つの罪で起訴され、2015年5月28日に懲役6ヶ月執行猶予2年の判決を言い渡されました(モライス氏は控訴予定)。

アンゴラ政府は、公平な裁判の実施と表現の自由を規定する「国際人権規約」及び「人及び人権の権利に関するアフリカ憲章」に加入しているにも関わらず、モライス氏はこの裁判で証拠の提示や証人の証言を求めないと同意させられ、1) 不公平な裁判により有罪判決が下され、2) ジャーナリストとして表現の自由を制限されています。

ダイヤモンド採掘労働者が置かれている状況の改善を、「報道」という側面から支援するモライス氏の表現の自由を確保するために、DFPはアンゴラ大統領へモライス氏への有罪判決の即時取り下げを求める署名キャンペーンを開始しました。

ぜひあなたのご署名とキャンペーン情報の拡散をお願いいたします。

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*著者が自身で集めた証拠を基に記述したのが、2009年~2011年に行われた事件であり、それ以降拷問や殺人が起こっていないという意味ではありません。2012年以降もアンゴラのダイヤモンド採掘地域では同様の事件が起こっている模様です。

アンゴラ大統領への公開書簡

アンゴラ共和国大統領ジョゼ・エドゥアルド・ドス・サントス大統領閣下

「ラファエル・マルケス・デ・モライス氏の判決について」

ここに署名した個人及び団体は、貴国裁判所がラファエル・マルケス・デ・モライス氏に2015年5月28日に下した有罪判決を取り消すよう求めます。

裁判の数日前、原告側(政府高官達)が持ちかけた偽りの和解にモライス氏が応じたため、モライス氏は裁判の中で証拠を提示することも、証人に証言してもらうこともできないまま、有罪判決が下されました。

世界人権宣言の内容を基礎とする「市民的及び政治的権利に関する国際規約」及び「人および人民の権利に関するアフリカ憲章」にアンゴラは加盟しています。これらの条約は人権や基本的自由を規定するものです。

しかし、アンゴラ政府関係者によるモライス氏への一連の行動は、彼の表現の自由と公平な裁判を受ける権利を奪っています。

私たちは貴国において人権及び基本的自由の保護が危機に瀕していることを懸念しています。

私たちは、貴国が即時モライス氏への有罪判決を取り消すこと、そして全市民の人権及び自由を守ることを強く要請いたします。

敬具

【参考記事】

本件に関するラファエル・マルケス・デ・モライス氏の関連記事やアンゴラについての情報は、下のリンクをご覧ください。

「ブラッド・ダイヤモンド~アンゴラの腐敗と拷問(英語版)」ラファエル・マルケス・デ・モライス著

モライス氏の裁判関連記事

アンゴラ人ジャーナリストに懲役6か月執行猶予2年の判決

「私を収監することは出来るが、黙らせることは出来ない」

出廷の日

『血のダイヤモンド』の主張を巡り、アンゴラ人ジャーナリストに対して追加告訴

人権侵害の本を書いたために、私は今週にも収監されるかもしれない

アンゴラ関連記事

2014年米国国務省 国別人権レポート「アンゴラ」(抜粋要約)

アンゴラ共和国の政治腐敗が子どもたちを死に追いやる

英国非営利団体インデックス・オン・センサーシップが2015年6月上旬に在英アンゴラ大使館に届けた公開書簡に関連する記事

ジャーナリストへの起訴取り消しを求めるアンゴラ大統領への公開書簡に関する当団体の声明

ジャーナリストへの告訴を取り下げることを要請するアンゴラ大統領への公開書簡に、スティーブ・マックイーン等が署名

【特定非営利活動法人ダイヤモンド・フォー・ピースについて】

ダイヤモンド・フォー・ピースは、2014年5月に任意団体として活動を開始し、2015年3月に横浜市で特定非営利活動法人(NPO)になった非営利団体です。

ダイヤモンド・フォー・ピースは、すべてのダイヤモンドが人道・環境配慮の上、採掘・カット・製造されることが当たり前の社会を目指して活動しています。

団体概要はこちらをご覧ください。

 

所在地:神奈川県横浜市中区不老町1-2-1中央第6関内ビル302

代表者:代表理事 村上千恵