ロバート・ムガベ大統領ジンバブエのダイヤモンド産業を国有化へ

ムガベ大統領は、採掘労働者らが国から富を「盗んだ」ため、国が統制しなくてはならないと述べた。

【2016年3月3日(ロイター通信:ハラレ)】

ジンバブエ大統領ロバート・ムガベは、既存の採掘労働者らが国から富を「盗んだ」ため、ジンバブエ政府が全てのダイヤモンドの管理を占有すると表明しました。

ムガベ大統領は、採掘許可が更新されていないことを理由に、鉱山省がすべての採掘企業に対し作業を中断し、マランゲ採掘場から撤退するように命じた一週間後にコメントしました。その時点では、鉱山の占有は否定していました。

ムガベ大統領は「現在全てのダイヤモンドは国が所有しています」とZBC国営放送との2時間にわたるインタビューで述べました。「ダイヤモンドを採掘している企業は我々の富を盗みました。そのため国が独占権を所有すべきなのです。」

マランゲ採掘場最大のダイヤモンド鉱山であるムバダ・ダイヤモンドは、月曜日に高等裁判所においてジンバブエ政府を訴え、鉱山資産の管理を許可されました。

ロイター通信によると、水曜日には中国が経営するアンジンインベストメンツも同じ裁判所においてジンバブエ政府の禁止に対し訴えを起こしました。

ムガベ大統領は、昨年12月にジンバブエを訪れた中国国家主席である習近平氏に対し、中国資本の採掘企業からはそれほど多くの利益を得られていないと語りました。

ジンバブエは、キンバリープロセスによると、2014年には4,700万カラットを産出する世界で8番目に大きなダイヤモンド産出国でした。昨年ジンバブエ政府は、鉱山使用料として2,300万ドル(1620万ポンド)と他の手数料をダイヤモンド鉱山から受け取りましたが、2014年の8,400万ドルから下がりました。

“Courtesy of Guardian News & Media Ltd”

※本記事はイギリスのメディア「Guardian」ホームページに掲載されたものを、オープンライセンスに基づきDFPにて翻訳したものです。
原文:「Robert Mugabe to nationalise Zimbabwe’s diamond industry」
https://www.theguardian.com/world/2016/mar/03/robert-mugabe-to-nationalise-zimbabwes-diamond-industry (2017年3月17日閲覧)

冒頭写真:2015年ジンバブエ政府は鉱山使用料として1,600万ポンドとその他手数料をダイヤモンド鉱山から受け取りました。(出典:パブリックドメイン United States Navy with the ID 090202-N-WR307-187
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Robert_Mugabe,_12th_AU_Summit,_090202-N-0506A-187.jpg )