溶接はリベリアにあるプロのサービスのひとつです。職業訓練校では、溶接の技術を教えるコースを開設しています。リベリアでは鉄製品に高い需要があるため、多くのリベリア人がこの分野に関心を持っています。高い需要の理由として、高い犯罪率が挙げられます。市街や村での犯罪率が高いと、自宅や職場への犯罪者の侵入を防止するために、鉄のドアや窓枠を用いる人が多くなります。鉄製の車庫の扉、フェンス、ドアや窓枠、看板は、溶接屋で作られます。
今回は、DFPリベリア事務所の看板を製作した、リベリアの地方都市カカタの溶接屋について紹介します。
ローランス・トクパ氏が、この溶接屋の主です。彼は1980年代の初めに、叔父の徒弟となり、溶接を学び始めました。のちに、この分野での技術を向上させるために、カカタにある職業訓練校ブッカー・ワシントン・インスティテュート(Booker Washington Institute で学びました。リベリアでは鉄製品の需要が大きいため、溶接分野で職を得る機会は多いです。リベリア内戦前は、鉄製品は高価であったため、多くのリベリア人の自宅や職場のドアは木製でした。国内は平和で、犯罪や強盗が多くなかったので、木製でも問題がなかったのです。今日では、高価であるにもかかわらず、ほとんどのリベリア人が鉄製品を購入します。14年にわたる内戦の結果、犯罪率は上昇して、自宅を守るためには鉄製品が必要となっています。企業、NGO、学校、政府機関は、みな顧客です。
鉄製品の価格は、大きさやデザインで異なります。例えば、住宅の鉄製のドアは175米ドルです。DFPリベリア事務所が注文したような看板は70米ドルで、窓枠は80米ドル、車庫の扉やフェンスは大きさやデザインにより500米ドルから1,500米ドルです。DFPリベリア事務所の看板の完成には2日かかり、車庫の扉は完成までに5日程要します。
製作過程:
1.材料収集:溶接工が看板を製作するために必要となる材料を集めます
2.測定:顧客の要望に材料を測り、裁断します
3.鉄の溶接:裁断した部品をつなぎ合わせ、適切な位置で溶接します
冒頭写真:完成したDFPリベリア事務所の看板