現地活動報告Vol.1(2014年10月~12月)
ダイヤモンド・フォー・ピースは現地パートナー団体である、ローワーポリスアカデミー地区エボラ支援ボランティアチーム(LPAC)への支援をとおして、首都モンロビアにおけるエボラ緊急支援活動を行いました。
LPACはエボラウイルス病の大流行を受けて、2014年7月にローワーポリスアカデミー地区(モンロビア中心部から車で30分程度)に住む有志によって組織されたボランティアチームです。現在、研修を受けた21人のボランティアが活動しています。これまでに、LPCAは主に以下の活動を実施しました。
LPCAの主要活動:
1. エボラ予防啓発活動
ローワーポリスアカデミー地区の全世帯(675世帯、4766人)に、エボラの基本情報、予防方法、感染防止のための衛生管理方法を知らせる予防啓発活動を実施。
2. 地域での感染者確認のためのモニタリング
感染者がいないか地域をまわりモニタリングを実施。感染者が発見された場合はETU(エボラ治療センター)へ搬送。これまで6人を搬送し、うち5名がETUから退院。
3. エボラ患者への心のケア
ボランティアメンバーが定期的に感染者が出た家庭への訪問や電話相談を行い、エボラにより家族の一員を失った残された家族への精神的サポートを実施。
4. 衛生用品や食料等の配布
エボラの流行を食い止めるには継続的な衛生管理・指導が必要なため、十分な衛生用品がない家庭に手洗い用のバケツ、塩素消毒液、石けん等を配布し衛生指導を実施。また、感染者が発生したことにより隔離処置がとられた世帯への食料の配布を実施(計260世帯)。
2014年12月現在、リベリアでのエボラウイルス病の新規感染者は減少傾向にありますが、完全に終息するまでの継続的な予防・啓発活動が重要です。また、今後はエボラ感染により失業した人々への支援や、感染により差別・偏見を受けている人々への中長期的な精神的・社会的支援が求められています。
関連リンク・資料:
・エボラウイルス病緊急支援活動 寄付報告
・エボラ緊急支援イメージムービー(youtube)
・西アフリカにおけるエボラウイルス病の動向
・リベリアにおけるエボラウイルス病の危機
・エボラウィルス病に関する基礎知識
・リベリアにおけるエボラウイルス病による社会経済的影響
・リベリア基本情報
・リベリアの歴史(内戦~2014年)