被害者の会、スペイン当局がミシェル・デサーデレールを逮捕と伝える。1999年〜2001年にシエラレオネのダイヤモンド鉱山にて市民に強制労働させた疑い。
【2015年8月30日(土) シエラレオネ(ロイター通信)】
土曜日に被害者の会が伝えたところによると、シエラレオネの内戦中の強制労働とダイヤモンド略奪の罪で、米国籍の男がスペイン当局に逮捕されました。
スイスを中心に活動するNPOキウィタス・マキシマ(Civitas Maxima)によれば、米国とベルギーの国籍を持つミシェル・デサーデレールは、1999年から2001年の間シエラレオネ東部コノ地区のダイヤモンド採掘現場において市民に強制労働をさせたとして、容疑をかけられています。
シエラレオネでの長い内戦の間ダイヤモンドは隣国リベリアに送られ、元リベリア大統領チャールズ・テイラーはその利益を反政府武装集団の武器購入のための資金源としていました。
「今回の逮捕は、天然鉱物資源の取引による経済活動がアフリカや他の地域の紛争を助長する役割を果たしてしまうことに人々が気づくための、ひとつの事例となるでしょう。」と長年いくつもの犯罪を証拠書類により立証し被害者を支援してきたキウィタス・マキシマの代表アラン・ヴェルナー氏は伝えています。
今年(2015年)はじめ、ベルギーでの捜査の結果、この男に欧州逮捕状が発行されました。デサーデレールが普段居住していたのは米国だということです。
11年続いた紛争の間5万人以上の人々が亡くなり、それ以上の人々が悪名高い反政府武装集団、革命統一戦線(Revolutionary United Front)の犠牲となり再起不能の重傷を負いました。元リベリア大統領テイラーは現在、戦争犯罪の罪で50年の実刑に服役中です。
※本記事は英国メディア「The Guardian」ホームページに掲載された記事をオープンライセンスに基づきDFPにて翻訳したものです。
原文:「US national arrested on Sierra Leone ‘blood diamond’ charges」(2016年6月26日閲覧)
https://www.theguardian.com/world/2015/aug/30/us-national-arrested-on-sierra-leone-blood-diamond-charges
“Courtesy of Guardian News & Media Ltd”
冒頭写真(イメージ):シエラレオネ国コノ地区のダイヤモンド鉱山で働く労働者達。2012年DFP撮影。