特定非営利活動法人ダイヤモンド・フォー・ピース(DFP)は、2020年12月16日に「サステナブルなダイヤモンド調達の動向とリベリアにおける活動報告会」をオンラインで開催し、下記のテーマで発表しました。
【プログラム】
・エシカル消費と宝飾業界の動向
・ラボ・グロウン・ダイヤモンドについて
・リベリアにおけるDFPの活動報告、将来に向けた構想、現場における課題
・DFPの啓発活動
・リベリアにおけるDFPの新型コロナウイルス感染症緊急支援
報告会の前半では、サステナブルなダイヤモンド調達の動向について参加者の皆様に知っていただく為、ダイヤモンド・フォー・ピース・リべリア(DFPL)理事の鈴木が「エシカル消費と宝飾業界の動向」をテーマに、ミレニアル世代を中心に関心が高まっているエシカル消費の動向と宝飾業界における責任ある調達への取り組みについて、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチによる大手宝飾企業の調査結果(2020年11月24日発表「美しいジュエリー、汚れたサプライチェーン」)の紹介も交えて発表しました。
また、DFP代表理事の村上より、「ラボ・グロウン・ダイヤモンド(LGD)」について解説し、DFPとしての見解をご説明しました。LGDとは、天然ダイヤモンドと同じ科学的・物理的特徴を持つ、工場で製造されるダイヤモンドであり、LGD販売企業によって、エシカルであると謳われていますが、販売企業の言うことを鵜のみにせず、天然ダイヤモンドと同様に、労働者の人権や環境保護という観点で、消費者が自分で情報を集め・考え、購入を判断することの重要性を伝えました。
報告会の後半は、DFPの活動報告として、代表理事の村上が「リベリアにおけるDFPの活動報告、将来に向けた構想、現場における課題」をテーマに発表し、2020年に手掘り採掘労働者の組合の運営支援として行ったチームビルディング研修やコーチング(記録作成、帳簿つけ、進捗モニタリング、アドバイス等)の活動、環境保護による収入向上モデルの構築として開始した養蜂技術研修について紹介しました。
また、「DFPの啓発活動」に関する報告として、2020年秋に日本と海外向けにそれぞれ開催した4回連続のオンラインセミナーや、2020年7月に開始した、産出国が分かり、紛争やテロとは関係がない天然ダイヤモンドを持つ人のストーリーをDFPのSNS等で紹介する「愛でつながるダイヤモンドキャンペーン」について紹介しました。
最後には、DFPL理事の相田より、有志の皆様からのご寄付を募って実施した「リベリアにおける新型コロナウイルス感染症緊急支援」について報告しました。手洗い設備を持たない貧困世帯への支援として、DFPリベリア事務所のあるマギビ州カカタ市マンディンゴ地区で70世帯、DFPが活動対象としているバポル州ウィズア村で73世帯とサテライト・ビレッジ16村に、衛生用品(手洗い用バケツや石けん、布マスク)の配布、情報提供、衛生指導、モニタリングを実施した他、現地の診療所に非接触型体温計、血圧計、布マスクを届けすることができました。
「サステナブルなダイヤモンド調達の動向とリベリアにおける活動報告会」への参加人数は22名でした。報告会にご参加いただいた皆様、日頃よりDFPの活動にご関心をお持ちいただいている皆様に、深く感謝申し上げます。