ジャーナリストへの告訴を取り下げることを要請するアンゴラ大統領への公開書簡に、スティーブ・マックイーン等が署名

 【2015年6月2日 ロンドン ジョディ・ギンズバーグ(インデックス・オン・センサーシップ代表)】

2011年に出版した書籍『ブラッド・ダイヤモンド』をめぐり、名誉毀損の罪で起訴されていたアンゴラ人ジャーナリスト、ラファエル・マルケス・デ・モライス氏に、懲役6か月執行猶予2年の判決が下されました。

テクノロジー業界、ジャーナリズム業界、出版業界、演劇・映画業界、ティファニー等のジュエラーを含むビジネス業界の人々が、2015年6月2日、ジョゼ・エドゥアルド・ドス・サントスアンゴラ大統領に対して、ラファエル・マルケス・デ・モライス氏への告訴を取り下げるよう要求しました。

ラファエル・マルケス・デ・モライス氏は、2011年に発表し、今年6月2日に初めて英語版が公開された自身の著書『ブラッド・ダイヤモンド』をめぐり、名誉棄損の罪で告訴されていた裁判で、先週、2年の執行猶予*を言い渡されました。

「ラファエルの裁判は見せかけです。告訴が取り下げられても、また別の新しい罪で告訴されます。彼は裁判で証人を呼ぶことも、証拠を提示することも許されませんでした」と、この公開書簡を企画した、言論の自由を守り促進する非営利団体インデックス・オン・センサーシップ代表のジョディ・ギンズバーグ氏は言います。

「ラファエルは、ほとんど支援がない中、アンゴラの汚職を暴露する勇気あるジャーナリストです。この不条理な裁判と判決は、彼が口を閉ざすように仕向けるためのものです。私達はそれが起こらないようにしたいのです。」

モライス氏は、今年3月、インデックス・オン・センサーシップの言論の自由賞を受賞しました。この公開書簡への主な署名者は、ティファニー社、イギリスのテック業界起業家マーサ・レイン・フォックス、ウィキペディア創設者で言論の自由賞審査員でもあるジミー・ウェールズ、イギリスの作家フィリップ・プルマン、作家ニール・ゲイマンやエリフ・シャファック、女優ジャネット・スズマン、ジュリエット・スティーヴンソン、俳優サイモン・キャロウ、脚本家ハワード・ブレントン、ティンバーレイク・ワーテンベイカー、映画『それでも夜は明ける』の監督スティーブ・マックイーンです。

その他の署名者は、ジャーナリストであるハロルド・エバンス卿、クリスティーナ・ラム、シリアの政治風刺漫画家アリ・フェルザットやアゼルバイジャンのジャーナリスト、イドラック・アバソフをはじめとする、実際に検閲され投獄された経験のあるアーティストや作家等です。

インデックス・オン・センサーシップは、6月2日、在ロンドンのアンゴラ大使館にこの公開書簡を届けます。

*この執行猶予は懲役半年の判決を伴っています。執行猶予の間に、別の罪を犯すと半年の実刑を受けなければなりません。

公開書簡の内容

私たち下記の署名者は、ジョゼ・エドゥアルド・ドス・サントスアンゴラ大統領に、ジャーナリスト、ラファエル・マルケス・デ・モライス氏への告訴を取り下げるよう要請する。

アンゴラの人権侵害に関するモライス氏の調査は、裁判所が下した懲役6か月の脅しによって妨げられるべきものではない。

モライス氏への有罪判決と2年の執行猶予は、言論の自由、公平な裁判及び出版の自由に対する妨害であるのは明らかである。

モライス氏の調査報告は、アンゴラにとってだけでなく世界全体にとって重要である。

私たちは、同氏の控訴の過程に国際法の基準の適用が保証されるよう、貴殿に要請する。

敬具

(以下、アルファベット順)
アリ・フェルザット、漫画家

アンジェラ・クインタル、メール・アンド・ガーディアン、南アフリカ共和国

アン・レズリー(英国受勲者)、ジャーナリスト

アンソニー・バーリン、弁護士

アート・カフマン、ワールド・ムーブメント・フォー・デモクラシー

ボブ・フー、チャイナエイド創始者及び代表

ブリリアント・アース・ジュエリー社

カール・ガーシュマン、ナショナル・エンドーメント・フォー・デモクラシー代表

シャンタル・ウウィマナ、トランスペアレンシー・インターナショナル

村上千恵、特定非営利活動法人ダイヤモンド・フォー・ピース代表理事  当団体の声明文

クリストファー・ハード、映画プロデューサー

クリストフ・デロワ、レポーターズ・ウィザウト・ボーダーズ代表

クリスティーナ・ラム(英国受勲者)、ジャーナリスト

デビッド・アーロノビッチ、コラムニスト

デビッド・ヘアウッド(英国受勲者)、俳優

デビッド・マクーン、出版者

デビッド・シュレシンジャー、トライポッド・アドバイザース創始者

ドレダ・セイ・ミッチェル、作家

エドワード・フィッツジェラルド(英国受勲者)、弁護士

エレーン・ポッター、ジャーナリスト

エリフ・シャファック、作家

ジェフリー・ホスキン(英国受勲者)、歴史学者

グリゴリー・パスコ、ジャーナリスト

ハロルド・エバンス卿、ジャーナリスト

ハワード・ブレントン、脚本家

イドラック・アバソフ、ジャーナリスト

ジャネット・スズマン、女優及び監督

ジェスパー・ホジュバーグ、インターナショナル・メディア・サポート代表

ジェフリー・スミス、ロバート・F・ケネディ・センター・フォー・ジャスティス・アンド・ヒューマン・ライツ

ジミー・ウェールズ、ウィキペディア創始者

ジョディ・ギンズバーグ、インデックス・オン・センサーシップ代表

ジョン・ウィスロウ、The Times編集者

ジュリエット・スティーヴンソン、女優

カミラ・シャムジー、作家

コスタス・ヴァクセヴァニス、ジャーナリスト

ララ・ポーソン、『In the Name of the People: Angola’s Forgotten massacre(和訳:人々の名において:アンゴラの忘れられた大虐殺)』著者

ラリー・キルマン、世界新聞協会(WAN-IFRA)代表

レーバー・ジュエラー社

リー・ハーシュ、映画監督

リンジー・ヒルサム、ジャーナリスト

ルイーズ・レッドバーズ、ジャーナリスト

マリアンヌ・パール、ジャーナリスト

マーク・ステファンズ(英国受勲者)、ハワード・ケネディ社

マーサ・レイン・フォックス(英国受勲者)、貴族院

メアリー・ロウラー、フロントライン・ディフェンダーズ代表

マヤ・ウォルフ・ロビンソン、ジャーナリスト

マシュー・ダンコナ、ジャーナリスト

マシュー・パリス、ジャーナリスト

モハメド・アルダラジー、映画監督

ニール・ゲイマン、作家

ポール・ウェブスター、映画プロデューサー

ピーター・オボーン、ジャーナリスト

ピーター・ケルナー、YouGov代表

ピーター・ポメラントセフ、作家

ピーター・タッチェル、ピーター・タッチェル・ファウンデーション代表

フィリップ・プルマン、作家

ラヒム・ハシエフ、Azadliq編集者、アゼルバイジャン

リチャード・サムブルック、カーディフ大学センター・フォー・ジャーナリズム代表

ロナルド・デイバート、学者

ロバート・マクラン、作家及び編集者

サナール・ユーダタパン、イニシアチブ・フォー・フリーダム・オブ・エクスプレッション、トルコ

シュブランシュ・チョーダリー、ジャーナリスト

サイモン・カロウ(英国受勲者)、俳優

スティーブ・マックイーン(英国受勲者)、映画監督

スー・ウッドフォードホリック(英国受勲者)

スー・ヴァレンタイン、コミティー・トゥ・プロテクト・ジャーナリスト・アフリカ・プログラム

スザンヌ・ノッセル、PENアメリカ・センター代表

ステファン・フル、ハフィントンポストUK編集長

トーマス・フュー、アーティクル19代表

ティファニー社

ティンバーレイク・ワーテンベイカー、脚本家

チュリ・ムンテ、デモティックス創始者

ヨアフ・シャミール、映画制作者

ジヤド・マラー、出版者

※本記事は「インデックス・オン・センサーシップ(Index on Censorship)」ホームページに掲載されたものをDFPにて翻訳したものです。
原文:「Philip Pullman, Jimmy Wales, and Steve McQueen join call for Angola to drop charges against investigative journalist」

写真:アンゴラ人ジャーナリストおよび人権擁護活動家のラファエル・マルケス・デ・モライス氏 (撮影: Alex Brenner for Index on Censorship)

 

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