ダイヤモンド採掘地域で暮らす人々の悲惨な暮らし

執筆:DFPリベリアスタッフ

2016年10月~11月、私たちはリベリアの6ヵ所のダイヤモンド採掘地域を訪問し、多くのダイヤモンドや金の手掘り採掘労働者に出会うことができました。興味深いことに、そこには私が想像していた採掘地域の暮らしとは異なる、非常に嘆かわしい実態がありました。調査で一番最後に訪れた村での宿泊場所(一般の民家)では、生まれて初めての体験をしました。そこでは夜明けまで、たくさんの虫が部屋の中を飛び回っているという有り様でした。今回の調査では、採掘労働者たちの暮らしが想像していたようなものとは異なるという実態を知ることができました。

それまでに私が聞いていたダイヤモンド採掘労働者とは、とても裕福で、幸福な暮らしを送っている人たちというものでした。また学校の教師から聞いた話では、ダイヤモンドが非常に高価であるため、普通の人は、ダイヤモンドを見ることも所有することもできないのだということでした。見たり触ったりするだけのために、50万米ドル(日本円にして約5,600万円)もの手付金を支払わなければならないというのです。そうであるならば、大きな疑問が湧いてきます。ダイヤモンドにそれだけの価値がありながら、なぜ採掘地域が潤わないのでしょうか。

今回の採掘地域での調査において、非常に興味深く、ショックだったことは、そのような地域の人々の暮らしが、私の想像を超えて貧しかったことです。その地域に暮らすほとんどの人々は、子どもを学校に通わせることができず、近隣に病院や診療所がなく、家族を食べさせていくことすらままならない人々さえいるのです。

今回の調査では、複数のダイヤモンド採掘地域を訪れ、各地域の採掘労働者たちと出会い、話をする中で、驚くような事実との遭遇があり、それは大変有意義で貴重な経験となりました。

 

冒頭写真:採掘労働者の家族の話に耳を傾けるDFPスタッフ(ダイヤモンド・フォー・ピース所有)