リベリアの市民が生き残る道

数日前、私は首都モンロビア郊外のペインスヴィルにあるレッドライト市場を訪れ、行き来する人々のやりとりを観察していました。市場には、商品を売買する人が集まっていました。その中で私が関心を寄せたのは、エボラウイルス病がまだ国内から完全に消えたわけでもないのに、人々が感染の危険性がある多くの人が集まる場所にやってきて、懸命に生きている姿でした。リスクがあるとわかっていても、それ以外にどうしようもなく、それが多くのリベリア人にとって唯一の生きる道なのです。苦しい状況に置かれている市民の大多数が10代の若者であり、その大半が社会の庇護を必要とする若い学生です。そのようなリスクを冒す行動をとる若い学生を見て、エボラウイルスによって心に植え付けられた悲劇的な出来事、家族をエボラウイルス病で亡くしたこと、為す術もなく故人の傍に立ちつくして涙を流していたことを、彼らがもう忘れてしまったと思うかもしれません。しかし、彼らはそのような出来事を忘れたのではなく、ことわざでいう「腹を空かした者は怒りっぽい」という状態なのです。市民に話を聞くと、これはジレンマだと言いました。例えば、人ごみに寄り付かないようにすれば、エボラウイルスへの感染の危険性は減るかもしれないが、飢えやエボラ以外の病気で死んでしまう。一方で、人が集まる場所に行くとエボラウイルスへの感染の危険性はありますが、日々を生きていくためには何もしないわけにはいかないため、ただ神を信じて、人の多く行き交う場所へ日々の糧を買いに行くのだそうです。写真でもわかるように、人々はさまざまな目的があって、レッドライト市場へ向かうのです。

実際、政府はエボラ感染拡大のある恐れのある、「人の集まる場所」に目をつぶってはいません。警察は路上販売者を追い払おうと何度も商品や机を壊しましたが、すべての対策はうまくいきませんでした。そこで政府は再度認識を改め、エボラウイルスが存在し続ける中で、予防対策を行うべきと考えて、あらためて国民ひとりひとりの意識を高めるように、方針を変更しました。この政府の決定は、各人が自分の安全に責任をもつ上で最善の方法だと思います。エボラウイルスの危険性を知っていれば、食料調達に人の集まる場所へ行ったとしても、予防策に従って行動することができるからです。

 

red light

写真:レッドライト市場を行き交う人々(撮影:サミュエル・G・コリンズ)

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